ドライバーシャフトのキックポイントの選び方をご紹介します!
キックポイントは大きく分けると、元調子、中調子、先調子という3つに分けられます。
スイング中に最も『しなり』が大きくなるポイントと考えます。
元は手元、中はシャフトの中央、先はシャフトの先端、という意味になります。
シャフトは基本的に手元から先端に向かって細くなっていきますが、シャフトの部分毎の太さを変化させることで剛性をコントロールすることができます。
厳密にいうと太さだけではないのですが、簡単に説明すると、
①手元が太いシャフトは手元がしなりにくい先調子
②手元が細いシャフトは先端がしなりにくい元調子
①と②の中間が中調子
という傾向になります。
では次に、キックポイントやシャフト剛性がスイングや軌道にどのような影響を与えるのかを説明していきます。
先調子シャフトの特徴
先調子のシャフトは、もっともしなりが大きくなるポイントがシャフトの先端側に位置するシャフトのです。
先調子の大半はシャフトの剛性は先端が柔らかいものです。
シャフトの先端は、インパクト直前でヘッドを走らせる役割があるので、基本的に先調子のシャフトはボールがつかまりやすく、弾道の打ち出し角度とバックスピン量を増加させる効果があります。
基本的にシャフトの手元部分の剛性は切り返しの際に影響を及ぼします
そして、先調子といっても手元が硬いものと、柔らかいものがあるので、注意が必要です。
【手元が硬い先調子シャフトの特徴】
手元が硬いシャフトの場合は、切り返しの瞬間に手元部分がしなることなく直で先端にしなりが伝わります。
なので、「おぉ、しなってるわ~」という感覚を得ることができます。
自分でタメを作り、リリースを遅らせてインパクト直前に一気にリリースを開始するタイプのゴルファーが振り遅れることなく使えるシャフトだといえます。
つまり、
先調子はタメが強くて振り遅れが懸念されるスイングタイプのゴルファーに合っている
ということになります。
また、先端が柔らかくてつかまりやすいので、振り遅れてプッシュアウトが出やすいタイプに合っています。
なので、
手元の硬い先調子は比較的、中、上級者向きのシャフト
ともいえます。
自力でタメが作れないゴルファーの場合、手元が硬い先調子を使うと、ヘッド先行が悪化しちゃうので要注意です。
さらに、アウトサイドインの軌道も強めてしまう可能性が高く、スライスが出やすくなります。
手元を硬く感じると、切り返しで余計な力みが生じやすく、強く振らなきゃという思いから手打ちになりやすいというデメリットもあります。
【手元が柔らかい先調子シャフトの特徴】
手元が柔らかい先調子シャフトは、全体的にしなり感があり、初心者ゴルファーにとってはタイミングをとりやすいシャフトです。
市販の純正シャフトで先調子のシャフトは、全体的に柔らかめの剛性に設定されているクラブが多いですね。
手元が硬い先調子と違い、
癖のない万人向けのシャフト
といえます。
切り返しでシャフトが『たわむ』ことでタメができて、リリースが遅れるのでインパクト時にヘッドが加速してくれます。
ヘッドが加速すればボール初速が速くなります。
ボール初速が速くなるかどうかは、
ヘッドが加速しながらインパクト出来るか否かがポイント
になります。
リリースのタイミングが速くなると、ヘッドが減速しながらインパクトしちゃうので、ボール初速が遅くなってしまいます。
つまり、ヘッドスピードが同じゴルファーでも、ヘッドが加速しながらインパクトするか、減速しながらインパクトするかによって、ボール初速が大きく変わるってことです。
シャフトのキックポイントや剛性は、リリースのタイミングを変化させることができるのですね。
→ドライバーの重心距離でヘッドを選ぶ方法をわかりやすく解説!
では、次に中調子についてみていきましょう。
中調子シャフトの特徴
中調子シャフトはシャフトがしなるポイントがシャフトの中央に位置するシャフトをいいます。
中調子の特徴は、シャフトの剛性分布が全体的に柔らかくて癖のないものが多いです。
なので、
中調子は万人向けのシャフト
といえます。
メーカーでも純正シャフトに採用してることが多いですね。
リリースのタイミングに極端な変化を与えない、しなり方も自然でタイミングが取りやすいといった特徴があります。
これだけだと中調子シャフトは万能だと思いますが、中には手元と先端の2箇所を柔らかくした、2キックポイントと呼ばれるシャフトもあります。
この2キックポイントのシャフトは使い手を選ぶので要注意です。
では、2キックポイントはどんなゴルファーに合うのか?
まず最初に、手元が柔らかいという時点で、
リリースの早いゴルファーに合います
いわゆるインパクトでヘッドが先行するタイプ
ですね。
手元を柔らかくして、切り返しの瞬間にシャフトをたわませてタメをつくることで、ヘッド先行を防いでくれます。
リリースが多少早くても、ヘッドが先行しにくくなるというわけです。
そして、インパクトの瞬間にシャフトの先端がしなるので、
フェースが開いたままインパクトをむかえちゃうタイプでもボールをつかまえることができる
これも特徴の一つです。
手元を柔らかくしてタメを作ってヘッド先行を防止し、先端を柔らかくすることでつかまりを良くします。
ヘッド先行を防止することで、インパクト後にヘッドスピードが最大になり、加速しながらのインパクトが作りやすくなります。
こうなれば当然、ボール初速が速くなり飛距離が伸びるというわけです。
なので、中調子の2キックポイントシャフトは、
切り返しのリリースが早くフェースオープンしやすいゴルファーに合う
ということになります。
わかりやすくいうと、
スライス防止クラブ
ということですね。
ただし、逆に手元と先端の2箇所が硬いシャフトもあるので注意が必要です!
このシャフトは基本的にリリースが遅く、低弾道でフックが出るタイプに合います。
手元を硬くすることで急激なリリースにも振り遅れることなく、先端を硬くすることでインパクト時のひっかけを防ぎます。
なので、一口に中調子といってもシャフトの剛性によって合う合わないは変わってきます。
選ぶのが面倒ならば、とりあえず癖のないメーカー純正シャフトを使っておけば大丈夫でしょう。
→ドライバーのシャフトの重さは超重要!あなたに合う目安を公開!
では、最後に元調子のシャフトについてみていきましょう。
元調子シャフトの特徴
元調子のシャフトは手元が柔らかいシャフトが殆どです。
そのため、手元が細いものが多いのが特徴ですね。
切り返しにシャフトが大きくたわむので、ヘッド先行による引っかけを防ぐ効果があります。
また、手から切り返してしまう手打ちゴルファーもヘッドが先行するので、引っ掛けが出ます。
そういった引っ掛けを防ぐために、手元を柔らかくしてタメを作り、ヘッド先行を緩和させているのです。
なので、
元調子シャフトは、
手打ちでリリースが早くヘッド先行でインパクトしちゃうゴルファーに合う
ということになります。
逆に自分でしっかりタメを作れて、インパクト直前で一気にリリースできるタイプが使うと、シャフトがたわみ過ぎるので、振り遅れてしまうということです。
リリースが遅いゴルファーには合わないということになります。
元調子はヘッドスピードの速いハードヒッターの為のシャフトだと思われがちですが、実はそんなことありません。
リリースのタイミングが早いか否かが最も重要なポイント
になります。
なので、ヘッドスピードの速いゴルファーや、切り返しが強いゴルファーだとしても、よく力んでリリースが速くなってヘッド先行し、引っ掛けてしまうことが多い場合では元調子を使うという選択肢もあるでしょう。
ともあれ、元調子はシャフトが切り返しの瞬間にたわんでくれるので、ヘッドが減速しながらインパクトしちゃう人でも、インパクト時にヘッドが加速しながらのインパクトを実現しやすくなります。
こうなれば、ボール初速が速くなり、飛距離が伸びるというわけです。
では、最後にこの記事をまとめます。
【ドライバーシャフトのキックポイントまとめ】
シャフトは単純にキックポイントだけでなく、シャフトの剛性と自分のリリースのタイミングを考慮して選ぶ必要があります。
自分に合ったシャフトを使用することで、方向性が良くなるだけでなく、ヘッドが加速している状態でインパクトを迎えることができるので、そうなればボール初速が速くなって飛距離が伸びるというわけです。
ということで、自分に合ったシャフトを見つけだしてみましょう。
では、参考になれば幸いです。